今までの平成11年基準は、省エネ住宅ポイント以外の制度で使えなくなったのだ。
平成25年基準では以下の2点が評価される。
・建物の外皮性能(断熱性能)
・一次エネルギー消費量
外皮性能では、
Q値に替わる新たな断熱性能の指標として、
U値(外皮平均熱還流率)が用いられる。
U値(外皮平均熱還流率)
熱還流率とは躯体を構成する部位の「熱の伝わりやすさ」を表す数値。
数値が小さいほど熱を伝えにくい。
U値(外皮平均熱還流率)とは建物全体の外皮(屋根、壁、床、開口部など)の熱還流率の平均値のこと。
ちょっと難しく書いてしまったが、
実際には11年基準の等級4と同レベルの断熱性能で、
25年基準も等級4が取得可能だ。
先日ある大学の准教授に取材したところ、
「Q値でいえば2.0、U値でいえば0.6くらいの数値があれば、
断熱性の高さを十分体感できるはずです」
と言っていた。
ちなみに我が家(積水ハウス築10年)は、
断熱材をオプションで追加し、
Q値2.1程度。
マンションに住んでいたときよりも若干寒いが、
結露は全くしない。
一次エネルギーとは自然から採取したままの状態のエネルギーのこと。
石油、石炭、天然ガスなどがある。
これを加工・変換したものを二次エネルギーといい、電力や都市ガスなどがある。
25年基準の一次エネルギー消費量は、
暖房・冷房・換気・照明・給湯で消費されるエネルギーを合計し、
一次エネルギーに換算したものだ。
MJ/(㎡・年)という単位で表示され、
数値が小さいほど消費量が少ないということになる。
住宅に対する一次エネルギー消費量は、
クルマに対する燃費のようなものだ。
住宅購入前にこの一次エネルギー消費量が分かれば、
「この家は○○MJ/(㎡・年)だから、
あの家より光熱費が安い」
という判断ができる。
そこでほとんどの大手ハウスメーカー
(旭化成ホームズ、住友林業、積水化学工業、積水ハウス、
大和ハウス、トヨタホーム、パナホーム、ミサワホーム、
三井ホーム、スウェーデンハウスなどなど)
が加盟する住宅生産団体連合会では、
住宅の一次エネルギー消費量の表示方法を、
以下の内容で推進していくとしている。
今まで住宅業界というのは、
「うちは高気密・高断熱です。
光熱費が安くなりますよ!」
と言い切っておきながら、
「じゃー、○○ハウスと比べてどれくらい安くなるの?」
と質問すると、
「・・・。わかりましぇん」
というなんとも歯切れの悪い状態だった。
しかし、これで一目瞭然!
クルマと同じように、
燃費競争が激化し、
グングン性能がアップすることを期待したい。
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