諸費用は本体価格の18%に!
友人が九十九里に別荘を建てるという。
それほど立派である必要はないが、
1.寒くない
2.メンテナンスが楽(森林の中で週に5日は放置)
3.20坪で800万円以下
が必須条件だそうだ。
それならばアフターフォローがしっかりしているある程度大手、
しかも低価格をウリにしているメーカーがいいだろう、
と本人の代わりにタマホームへ「大安心の家 5シリーズ(500万円台の家)」の資料請求をした。
送られてきた封筒の中を覗くと複数のカタログと一緒に
マイホーム資金計画書
というA3サイズの参考見積書が入っていた。
約30坪で本体価格約820万円(坪単価約27.3万円)が諸費用込み
約1900万円となっている。
坪単価はおよそ63万円。
この中には本来外注する外構工事(150万円)や印紙代など税金関連(110万円)、住宅ローン手数料(150万円)も含まれていたから、
「家を建てると全額でこのくらいの金額になり得ますよ」
というMAX数字を教えてくれたのだろう。
とはいえそれらを差し引いてもおよそ1300万円。
坪単価は43万円。
タマホームの諸費用が他社とは異なることはよく知っているが以前より高くなってないか?
http://menchi-da.blog.so-net.ne.jp/2008-10-28
特に気になる金額
1.オプションの内訳・・・70万円
2.屋外給排水工事等付帯工事・・・130万円
が記載されているにもかかわらず、その他費用として
上下水道引き込み工事・・・100万円
も記載されている。同じ意味ではないのか?
3.諸費用・・・170万円
以前聞いたときは
付帯工事費一律124万円で建物本体+付帯工事費の13%が諸経費(利益)だった。
今回は18%になっている。
4.産廃処理費・・・24万円
5.地域対応費・・・14万円
詳細を確かめるため営業マンから話を聞いてきた。
展示用に行くとすぐに若手の営業マンが出迎えてくれた。
私
「先日”マイホーム資金計画書”を送っていただいたんですが、
内訳を教えていただけますか?」
営業マン
「どうぞ、どうぞ、中へ入ってください」
ダイニングテーブルに案内される。
私
「まずオプション代70万円ですが、これは何の費用ですか?」
営業マン
「その金額は『それくらい見込んでおいてください』という目安です。
実際には二階のトイレ(23万円)や収納などで50万円くらいが平均です」
私
「では、付帯工事に屋外給排水工事等(130万円)があるのに、なぜその他費用に上下水道引き込み工事(100万円)があるんですか?」
営業マン
「屋外給排水工事は敷地内のみの工事です。敷地外から敷地内へ上下水道が引き込まれていなければ別途費用がかかるということです。一般的な住宅地に家を建てるなら無視してもいいですよ」
私
「なるほど、よく分かりました。
では、諸費用170万円は? この金額はタマホームさんは建物+付帯工事費の13%が諸費用でしたよね?
170万円というと18%になりますが」
営業マン
「%は年度によって変わるんですよ。今年度は18%です」
私
「最後に産廃処理費と地域対応費について教えてください」
営業マン
「産廃処理費は文字通り工事中に出たゴミを捨てる費用です。
地域対応費は産廃を捨てる費用が地域によって違うのでその調整代です。
千葉県は14万円ですが、東京だと倍近くいただきます」
実によどみのない説明だった。
私
「ずいぶん他社とは違う費用がかかるんですね。
結局タマホームさんで30坪の家を建てると建物本体に対しては、
ここに書いてある総工事費(諸費用込み)1300万円くらいかかると思っていればいいですね。
ということは、今回お願いしたい別荘用の20坪の家(大安心の家 5シリーズ)も同じように費用がかかるのでしょうか?」
営業マン
「その通りです。
5シリーズで一番お安い平屋のプラン①の本体価格は537万円です。
ですから
オプション 20万円
付帯工事費 140万円
設計料等 80万円
諸費用 120万円
産廃処理費等 40万円
で、ざっくり940万円です」
私
「省エネ等級と耐震等級は?」
営業マン
「省エネ等級は最高の4、耐震は1です」
私
「同じ性能のアイダ設計↓は諸費用込みで700万円程度だそうです。
http://menchi-da.blog.so-net.ne.jp/2013-04-22
そちらに対するメリットはなんですか?」
営業マン
「……。
タマホームは安さをウリにする住宅メーカーではありません。
そんなメーカーじゃないんです。
アイダさんと値段で競合することはできません」
どうやらタマホームは方向転換を画策しているようだ。
コメント
タマホームが諸費用まで含むコミコミ価格に!
坪単価は40万円オーバーに以前「タマホームの実質坪単価は40万円オーバーだ」と書いた↓http://menchi-da.blog.so-net.ne.jp/2008-10-22同社は「坪単価25.8万円」を売りにしていたが、実際は一律13%の諸費用が加算されたり、収納、2階トイレがオプションだったりで最終的にこの価格になってしまうからだ。とはいえ「40万円台でも十分安いじゃん!」と思っていた。そんな印象を知ってか知らずか先日タマホームのチラシを見ると「タマホームの家はコミコミ価格です!」と書いてある。なんと中身のなかった13%の諸費用だけでなく、・ 屋外給排水工事・ 屋外電気配線・ 地盤調査・ 設計・ オプション(コミコミになった時点でオプションじゃないと思うけど)などなど多くの大手ハウスメーカーでも別途にする費用までコミコミで表示しているのだ。これは購入する側としてはありがたい。たとえば一番大きく紹介されていた30.34坪(施工面積)のプランは1290万円。ということは坪単価約42.5万円。延床面積の28.28坪で計算したら坪単価約45.6万円。これでも上記費用が含まれ、長期優良住宅対応というのだから十分安い。あと大きく付け足すとすれば・ 外構・ 家具(カーテン)・ 照明・ 家電くらいだろう。これらは個人差が大きいのでコミコミには向かない。ちなみにこちらのプランに2階トイレはなかったが、他のほとんどは設置されて同価格帯だった。家を建てる際に諸費用は絶対かかるもの。このタマホームに倣い大手ハウスメーカーも含め、住宅価格を表示する場合は、すべてコミコミにしてほしい。とはいえ諸費用は立地条件などによりケースバイケースなので結構ブレるはずだけど。タマホームの2013年諸費用の記事はこちら↓http://iehikaku.com/article/366116137.html