ヘーベルハウスの「強み」と「弱み」

ハウスメーカー

ヘーベルハウスが売れている。
年間の販売戸数は、
一昨年度(2011年)9785棟で4位が、
昨年度(2012年)は10721棟で2位と躍進。
9.6%上げて同年度伸び率ナンバーワンだ。
同社の平均年収も業界2位で923万円。
https://iehikaku.com/article/366320783.html
どうしてそんなに調子がいいのか?
・高額な2世帯住宅が得意だから
・高額な狭小住宅が得意だから
・各営業担当の提案力が業界トップクラスだから
http://menchi-da.blog.so-net.ne.jp/2007-03-14
・建物の性能が優れているから
と、理由はいろいろある。
そこで今回は客観的に判断できるツールとして技術カタログを読み込んでみた。
カタログから分かる同社の強み・弱みをご紹介したい。
ヘーベルハウス.jpg
●耐震性
強み
・80㎜の太い角柱
・鉄骨の耐用年数は60年以上
・標準仕様で制震システムを装備
・梁勝ち構法だから通し柱(1階から2階につながる柱)の必要なし
⇒間取りの自由度が高い
・コンクリートの耐用年数は65年
・外壁の損傷を抑えるロッキング工法
⇒地震時に外壁がスライドする
弱み
・制震システムの効果が分からない
⇒他社は「震動を1/2に軽減」といった記載がある
・柱の強度(~㌧など)記載なし
・フーチング幅450㎜は狭い
・基礎の立ち上がり幅の記載なし
・免震に関する記載なし
●耐久性
強み

・60年間の部材ごとのメンテナンス計画が分かる「ロングライフプログラム」
・60年点検システム。30年まで無料
・年間のメンテナンスコストは一般比約3/5
・24時間サポート
・住宅履歴書「邸別ハウスカルテ」あり
・シート防水 屋根材 外壁塗装の耐用年数30年
・鉄骨 基礎 断熱材 外壁の耐用年数60年
・へーベル版はシロアリに強い
・売却時に適正価格が期待できる「スムストック」に参加
弱み
・「現場監督は社員」という記載がない(積水・ダイワは社員)
・シロアリ対策に対する記述なし
・給排水の配管がヘッダー工法かどうかの記述がない
・外壁塗装にセルフクリーニング機能があるかどうかの記述がない
・耐風性能に関する記述がない
・積雪性能に関する記述がない(へーベル版は防水性が低いからか?)
・保証期間の記載がない(カタログ・HPには「保証期間は契約書を参照」とある)
*これにはびっくり!
●断熱性
強み

・次世代省エネ基準をクリア
・断熱材は熱伝導率の低い「ネオマフォーム」を使用
・「ネオマフォーム」は経年劣化が少ない
・「ネオマフォーム」は安全。燃えないしガスも出さない
・低放射 遮熱低放射、2種類の複層ガラスを用意
弱み
・「ネオマフォーム」がどれだけ高性能かの他製品比較がない
・「ネオマフォーム」の耐久性能を立証する証拠がない
・「ネオマフォーム」を含む発泡系断熱材に対しては「有毒ガスを出す」「吸水しやすい」というイメージが多いはず↓。その対処が足りない
http://www.glass-fiber.net/dannetutaiketu/1.html
・Q値の記載なし
・換気の種類が分からない
・全館空調システムの設定の有無
と、いうことで全体を通して情報量が少ないという印象。
他社との比較がしにくい(ワザと?)
また、専門用語が多く、その解説がない。
情報量と記述の丁寧さではミサワホームと積水ハウスのカタログが一歩先を行っている。
現在元気いっぱいのヘーベルハウスだが、
カタログに関してはまだまだ改善の余地がありそうだ。

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